時のまにまに…

KinKi Kids・Travis Japan・ふぉ〜ゆ〜…など、ジャニーズがすき。高畑充希ちゃんも大好き。舞台現場最高。2023は北村匠海くんからDISH//にハマり色々環境変わりつつあります。本当はもっと更新したい。

優秀病棟素通り科を観て、自分語り感想文。

2021年1月22日(金)、19:00公演。

下北沢の本多劇場で『優秀病棟素通り科』を観劇してきた。

優秀病棟 素通り科 | 山田ジャパン

 

なぜ観たのかというと、それはふぉ~ゆ~の福田悠太さんが出演しているから。でも、きっかけなんてなんでもいいんだと思う。作品を観て、パンフを読んで、何か感想を書き残したいと思ったから今こうして書いている、それだけ。

なにも考えずただ感想書いているので以下文体かなり乱れています、、ご了承ください。あとちょっぴりネタバレもあるかも。

悩んでいたけど観てない人とか、ご時世的に観劇諦めたけど配信買うか悩んでる方、ぜひ観て欲しいなぁ…まだチャンスあるから。私は観て良かったなって思うので、オススメします。

 

 

まず、物語のあらすじに軽く触れておく。

福ちゃん演じる仕事も家庭も上手くいっている会社員の飯塚がビルから飛び降りたところを、いとうあさこさん演じる喜久枝がキャッチしてしまい自殺に失敗する。飯塚が自殺を選んだ理由を2人が探っていく形でストーリーが展開していく。

 

27日の千秋楽はライブ配信まだ買えるので、見てみたい方は是非!!アーカイブもあるらしいよ(25日現在)▼

https://live.paskip.jp/

 

 

扱っているのが死生観であったり、喜久枝さんの家庭が抱える問題がパワハラうつ病だったり、かなり重めなんですけど、出てくるキャラクターたちは割とみんな明るいんですよね。だから不思議とすんなり状況を受け入れて感情移入できる。芝居のテンポも速すぎず遅すぎず。過去を振り返る形式で進んでいくストーリーも、繋ぎの間が心地よくて。結局振り返る度に笑いに変わっていくのが、観ているこっちまで救われる気分だった。

 

何度もハッとさせるような台詞があって、私は好きな感じの作品だった。期待以上。

何か漠然とした悩みを抱えている時に演劇を観ると、そこに描かれているメッセージやちょっとした台詞がグサグサ刺さることってよくある。今回も正しくそれ。すごい刺さった。

 

「幸せ」ってなんだろう?

この問いって、ふとしたときに浮かんできたりする、割と身近な問いだと思う。生きることに必死になっていると、自分のことを自分視点でしか考えられなくなってくる。私は2020年の春、就職活動という壁にぶち当たって、すっっっごく悩んだ。自分が求められている自分って、一体なんなんだろうかって。私をここまで育ててくれた両親が私に望んでいること、それから私自身が自分の将来に望んでいること、考えれば考えるほど分からなくなっていった。社会が私という人間を求めているのかな?という疑問もそれにつきまとった。

私はものすごく自己肯定感が低い。これは優秀な親に対する劣等感や、育ってきた環境、それから私自身の性格とかが原因なのだと思っているのだけれど、親の期待に応えられないという罪悪感とともに成長してきた。世間一般で言えば、私はたぶん飯塚みたいなごくごく普通の、いやもしかしたら普通以上に幸せで恵まれた環境にあって、何不自由ない生活を送っている部類なんだと思う。一昨年くらいから遅れてきた反抗期で、大学の課題も就活も放り投げて遊びほうけてみたり、かと思ったらそんな自分が情けなすぎて恥ずかしくてちょっと引きこもりになりかけたり、ここ2年くらいかなり情緒不安定で自分史上最低最悪な生活を送っていた。だからこそ、「優秀病棟」の意味がよく分かるような気がしたんだと思う。今までが、たぶん「幸せ」だったから。この先に期待するのが怖いんだって。窮屈が押し寄せてくる感覚って、誰しも感じたことあるんじゃないかな…って。

物語のラストスパート、いとうあさこさん演じる喜久枝の言葉に、ひたすら涙が止まらなかった。引き留めてくれる人、視野を広げてくれる人、自分を認めてくれる人、そんな存在に出会えて見積もりの過ちに気付けた飯塚は、とっても恵まれている。どんな出会い方であろうと、一度は捨てかけた未来の約束を再び出来るようになった飯塚は幸運だった。

今でも悩みは尽きないけど、なんとか就職先も決まって、のらりくらりとでも生きている私も、たぶん「幸せ」。このタイミングでこの作品に足を運べたのも、「幸せ」だ。

 

 

 

正直、福ちゃんが主演の舞台だ、という情報だけで軽い気持ちでファンクラブ枠で当選したら1回くらいは観に行っておくか~という気持ちだった。でもファンクラブ枠はあっけなく落選して、年末かなりふゆパラで燃え尽きてモチベが無かった私はプレイガイドの先行とかの申し込みはあえてしなかったし、一般販売は瞬殺すぎて記憶すら無い。

本多劇場でキャパ半分にして売っているし、公演期間もそんな長くないしということで、しょうがないんだけど軽い気持ちのままではチケットを手にできなかった。このご時世だからまぁ、あんまり出歩くのもアレだしな…と、一般で取れなかったから今回は縁が無かったんだなーってことで、チケットを探したりすらしなかった。

現場が生きがいな私は、1月の現場が藤原竜也の舞台1回こっきりであるという現実を突きつけられ、それも1月8日に終わってしまって来月までなにもない、、、という絶望に襲われて超虚無モードに。そんなときに機材開放席の販売のお知らせがあった。ご時世的に誰かにチケットを譲ってもらうという行為が面倒になっていたので、自分で取れるなら行ってもいいという神様からのプレゼントかも!となって、翌日にはちゃっかりチケットをゲットしていたんですけどね~今考えると非常に幸運でしたね。きっとこの作品と縁が有ったのでしょう。

 

あらすじもろくに読まず、福ちゃんといとうあさこさんと森さんが出てるという事前情報のみで観劇。一般の人よりは演劇に興味があってそこそこ色々な劇場に足を運んでいるオタクである私ですが、実は初めての本多劇場でした。

あれくらいのサイズ感の劇場はやっぱりリアルでいいよね!ほどよく古く、そしてシンプルな箱で、作品における要素として「演者の芝居」への比重が重い感じ。私はすごく好きです。そして山田ジャパンという劇団に放り込まれた役者・福田悠太のおもしろみが、普段のふぉ~ゆ~福ちゃんとはちょっと違う化学反応を起こしている。

 

良くも悪くも、福ちゃんの芝居っていつ見てもどの役でもあぁ福ちゃんぽいな~と感じる部分が多々あると私は感じているのだけど。今回はなんか掴めないキャラクターが、いい感じにマッチしてたようにも思えたし。

 

山田ジャパンの公演は初めて観たのですが、カテコの温かみとか劇団ならではの良さもところどころで垣間見ることができて良かったです!

 

パンフレットも買って、じっくり読みました。

出演者への質問で、「あなたがずっと勘違いしていたこと、間違えて覚えていたことはありますか?」というのがありました。回答に個性があってすごく興味深かった。福ちゃんは相変わらずの福ちゃん節炸裂です。サイコーです!

なんでこの質問なのか、観劇後に考えるとなんだか感慨深いです。考えすぎかもしれないけど。そうか、、飯塚の勘違いだったのかな~なんて。笑

 

飯塚語録、面白かった。

お花屋さんに並んでる花を「死体」と言うなんて、衝撃的です。確かに、刈り取られて値段をつけられて、もう寿命の見積もり済ですもんね。

 

 

こういう作品に福ちゃんが出てくれて良かった。観るきっかけは、ジャニーズのふぉ~ゆ~福田悠太かもしれない。でも、私とか他のふぉ~ゆ~好きなオタクは大部分が「演劇ファン」なんだよ。最初は違ったかもしれないけど、年間何本も舞台観てんだもん、外部の作品出るとなったらそれなりに作品考察もするし、いろんな感想抱くんだよ。もう立派な演劇ファンだよ。

そしてなによりも、ふぉ~ゆ~本人たちがどれだけ本気で作品に挑んでいるのか、作品と向き合って芝居してるのか、彼らの挑戦を見て、言葉を読んだり聞いたりしてるかって。役者としての彼らを少しずつでも理解しようとしてるオタクが沢山いること、作り手側にもいい加減伝わって欲しいな…

もちろん、作り手側の方々が意識するジャニーズのファンのイメージまんまの人も一定数いるのは間違いないけどね!そっちが本気で芝居見てもらいたいって言うなら、芝居観に行ってるジャニオタが大半だぞってことも意識して欲しいんじゃーというメッセージを送りたいですね。

お手紙気軽に出せないこのご時世、苦しいな~おたくがんばろうな!みんな強く生きよう。私も人生の見積もり、見直してくるわ!笑

 

 

27日の千秋楽まで、あと二日間!何事も無く最後まで走りきれますよう、願っております。

 

それではおやすみなさい。

そる(2021/01/25)